NTTドコモ 代々木ビル探訪記 2003/9/19

 「ドコモの代々木ビルに行きませんか?」
 ・・・ZDNetMobile編集部より一報いただき、これ幸いと取材に同行させていただいた。代々木ビルとは、JR新宿駅・南口から高島屋方面を見たときに、横にそびえ立っている時計塔のビルである。その堂々としたたたずまいに「あそこがドコモの本社ですか?」と聞く人もいる。確かに代々木ビルは上から下までドコモの建物だが、一般のオフィスビルとは違いそのほとんどを通信設備で埋め尽くした最先端ビルなのだ。

■ビルの中ほどが「屋上」という予想外の構造
 手元のパンフレットによれば、建物の高さは240mとなっている。地下3階、地上27階、・・・ん?27階?筆者が行った屋上は26階だったように記憶しているのだが・・・。いや、そもそも屋上は屋上であって、階数がついてるのはおかしいという指摘がありそうだ。 実はこのビル、建物の中腹ほどに屋上があり、そこから先は単に資材を組み合わせただけの巨大な足場状態なのだ。一番上までは階段で上れるようになっていて、建造物全体では地上50階に相当するという。

 足場とはいっても、ビル建築現場のそれとは違い、しっかりした外壁もガラスもあって、屋上にありがちな恐怖感はまったくない。だが、ヘルメット着用が義務付けられり、ここが屋外であることを思い知らされる。雨が降ると傘が必要で、そこらは当然水浸しになるそうだ。もっとも、ドコモ社員でもメンテナンスなどのためにそこに出向くのはまれで、「年に数回程度」だという。我々のような見学者があれば別だが、なにしろ部外者立ち入り禁止で、マスコミ向けにも初公開なのであった。

 この屋上には何があるかというと、外壁部に光発電のパネル、中継用パラボラアンテナ、内部にはものすごい数のケーブル類、自家発電システム、そして雨水の再利用装置など、まさに通信とエコロジーの融合といったところ。外部から見える時計も実はこの屋上に位置している。最上部の赤と白の鉄塔は、アンテナではなく資材を移動するためのクレーンだ。

■通信機械室はゆとりのある広さ
 続いて案内されたのが、23階と25階にある通信機械室。ぱっと見た感じでは大型コンピュータルームの雰囲気だが、一般企業に見られるけたたましさは皆無だ。キャッチボールができそうなほど広々としたスペースに整然と並べられた大型の装置類。これらは実際に稼動しているFOMAの設備だ。

 今回見せていただいたのは、交換機(MMS)のほか、基地局(BTS)と基地局制御装置(RNC)。また、同日に報道発表されたばかりの小型基地局や、光ファイバーを使ってビル内にアンテナを付けるためのMOF(マルチドロップ・オプチカル・フィーダー)と屋内アンテナなど。

 約2時間ほどの滞在で代々木ビルを後にしたが、またここに来るという予感はない。すべてを知り尽くしたわけではないから、まだ謎に包まれている部分は多いのだが、知的欲求はすでに満たされた。1階にはドコモショップが併設されているものの、特に珍しいものもない。

 新宿駅から見た代々木ビルの夜景。ニューヨークのクライスラービルやエンパイヤステートビルのような雰囲気があり、新宿の新名所にもなりつつある。だが新宿から歩くとけっこう距離があるので、もし行くのならJR山手線の代々木駅から歩くことをお勧めする。
(江戸川)

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